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「平成22年 年頭のご挨拶」


                     代表取締役社長 篠崎 真孝



新年明けましておめでとうございます。ようこそ、青森合同青果のホームページへおいで下さいました。皆様におかれましては、つつがなく新しい年をお迎えのこととお慶び申し上げます。年頭にあたり、ひとことご挨拶を申し上げます。

昨年は、私ども青果流通業界におきましては、苦労の絶えない一年でした。

生産面では、台風などの大規模な気象災害こそなかったものの、6月から7月にかけての、長雨・低温・日照不足により、夏秋野菜の出荷に大きな影響が生じました。成育不良や病虫害の発生によって正品率が低下し、本県産のトマトやピーマンなどの果菜類、大根や人参などの根菜類など、ほとんどの品目の収穫量が大幅に落ち込み、農家経営は大きな打撃を受けました。出荷量が減ったことで、9月の大型連休までは、慢性的な品薄傾向が続きました。ところが、お盆明けは天候に恵まれ、露地栽培の秋冬野菜は一転して豊作基調となり、10月以降は極めて潤沢な入荷となりました。

販売面では、長引く不況の影響で、荷が薄いにも関わらず高値が出ないという、「安値安定」傾向が全国的にみられました。その背景には、消費者の安売り志向や小売店の価格競争があり、卸売市場は価格形成に苦しんだ一年となりました。特に、果実においては、嗜好品的な位置づけからの脱却ができず、野菜以上に小売り段階での販売不振が顕著で、市況の低迷が続きました。

入荷量は時期により大きな波があったものの、開設区域内への安定供給の責務を果たすべく、私ども卸売業者は積極的に集荷に努めてまいりました。買い手の皆様には、不作時においては生産農家の所得保障の観点から、豊作時においては再生産価格の担保という観点から、価格形成に特段のご配慮をいただき、本当に感謝をしております。おかげさまで、平成21年次の取扱数量は、野菜では1千トン増の6万7千トン、果実も前年より微増の1万7千トンと、野菜、果実とも前年次を上回る実績となりました。取扱金額では野菜部門が1億7千万円の増、単価安だった果実部門が1億1千万円の減となり、会社合計では6千万円増の140億1千万円となりました。この場をお借りしまして、ご出荷を賜りました出荷者の皆様と、ご愛顧を頂戴しましたお得意様各位に、心より御礼を申し上げます。

青森県の農業算出額2,858億円は全国第8位、東北第1位です(平成19年)。さらに、本県の食料自給率120%は全国第4位であり、青森県は高い食料供給力を誇る農業県であります。なかでも、私どもが扱う青果物の自給率は、野菜は250%、果実は550%と、非常に高い水準にあり、我が国における青果物生産地としての地位は極めて高いものとなっています。当市場は恵まれた産地背景を活かし、県産青果物の全国への供給基地として着実に業績を伸ばしています。そして、本年12月の東北新幹線「新青森駅」開業は、「食の街青森」を全国に向けてアピールできる大きなチャンスだと思っています。このチャンスを活かし、成果に結び付けられるよう、業界を挙げて取り組んでまいります。

私どもは、青森市中央卸売市場で青果物の流通に携わる者として、青森市を中心とした開設区域に生鮮青果物を安定供給するという責務を負うとともに、本県、本市の基幹産業である「農業」を守るという強い使命感を持っています。最終需要者である消費者の利益を損なうことなく、生産基盤をも支えていくことは、難しいことではありますが、単なる物流業者ではなく、双方の利害を調整し、需要と供給のバランスを見極めたスムーズな流通をコーディネートする仲介役として、知恵を絞り、汗を流し、生産者、需要者の双方にとって「なくてはならない存在」を目指してまいります。また、野菜や果実のプロフェッショナルとして「青果物」や「食文化」に関する情報発信を行い、将来の需要者たる子どもたちへの「食育活動」にも積極的に取り組みます。

私の目標は「魅力ある市場」となることです。たくさんの野菜や果物が集まり、多くのお客様においでいただき、活発な取引が行われる活気のある市場を目指します。市場は、卸売業者と仲卸・買参人が一体となって、初めてその機能を発揮することができます。野菜と果物の消費が拡大し、また、農家が安心して生産に打ち込めるよう、市場一丸となって取り組んでいく所存です。

最後に、今年一年、皆さんが健康で元気でありますように、また、お引先の皆様方のご商売のご繁盛をお祈りして、年頭の挨拶といたします。今年も頑張りましょう!

平成22年1月5日



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